特集
写真:タカヤコーポレーション
着付け:羽尻千浩
ヘアメイク:添田麻莉
モデル:Ayane Manami Rin Yuika Yuki
商品協力:ウライ株式会社、近江屋株式会社、京都丸紅株式会社、丹羽幸株式会社、和光株式会社
ロケ地:京都おはりばこ
コロナ過で迎える二度目の夏。
祭りや花火大会が中止になっても、やっぱりオシャレはしたい。
いろいろ、制限や気遣いする場面が多くても、
一生に一度しかない今年の夏をあきらめたくないから
お気に入りの浴衣を着て、うれしい時間、きれいな時間を少しずつふやしたい。
高温多湿な日本の夏。チリリンと鳴る風鈴をはじめ、すだれや打ち水など、涼しく過ごす知恵がいっぱい。オウチ時間を素敵にするために、浴衣での夕涼みなんていかがでしょうか?
高温多湿の日本の夏ですが、エアコンがなかったその昔、日本人はたくさんの知恵を出して夏を乗り切っていました。 『徒然草』には「家の作り様は夏を旨とすベし」とあります。つらく長い冬ではなくて、夏に合わせて家を作りなさいという意味ですが、いかにも夏の蒸し暑さは古からやり過ごすのが容易ではなかったことを想像させてくれます。建具を籐や竹に替え、すだれやよしずで陽差しを遮り、南側を大きく開口して風の通り道を家の中に作り、打ち水をするなど……、自然と共生する中でたくさんの知恵が生まれした。
表題は、かの千利休の言葉。実際に体感として少しでも快適に過ごすための工夫をするだけでなく、利休は、目に映るものや耳に聞く涼やかさを説きました。風鈴の澄んだ音色や鈴虫の声など、実際の気温や湿度には関係がなくても、いかにも爽快に感じるという感性を大切にしたのです。
クールな色合いの浴衣もまたそんなことのひとつではないでしょうか。着ている人が涼しいだけでなく、見ている人にも清涼感を届ける装いで、お出かけだけでなく、オウチ時間もまたゆったりと、心地よく過ごしたい今年の夏です。