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繊維の奥まで染め上げるため、昔から通気性、吸水性が良いことが人気の注染。さらに、凹凸のある生地によって、サラサラとした肌触りの良さも追求した最先端の注染で、今年の夏は心地よく快適に。
明治時代の雑誌に「以前は本当の浴衣(入浴用)だったのに、最近は上等なものも出来、価格も上がり、男も女も外出着にして恥じる様子もない。入浴用、湯上がり用ではなくなったのは流行の変化だ」という記事が出ています。どうやらこの頃から、浴衣はおしゃれ着として着用され始めたようです。
同様にその当時は「あの人は浴衣に足袋なんか履いていて、なんと恥ずかしい」と言われていました。まさに入浴用だと思っている人たちから見れば、こんなにとんちんかんな姿はなく、いかにも奇異に映ったことでしょう。しかし、木綿素材の小紋と考えれば足袋を履くことも違和感はたちまちなくなります。
一方で、浴衣を着て踊りのお稽古などに行くと、お師匠さんの家の玄関先で足袋を履く舞妓さんの姿などを見ることができます。「どなたかの家に上がるのに素足で上がるなど、裸よりも失礼!」という考え方もあり、浴衣は裸足で粋に着る、いやいや、私は礼儀を重んじる、などさまざまな解釈があると思いますが、バッグに足袋を入れておけばどんなときも安心です。また公共交通機関での移動や観劇などの際、足が冷えてしまうこともありますので、足袋があれば安心ですね。
コハゼのないストレッチタイプの足袋なら、サッと履けて便利。かわいらしい剌繍があると気分も上がりますね。
さくら足袋(綿60% ポリエステル40%)和光