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上の黒いコートのように、好きな絵柄を好きな作家さんに顔料でささっと描いてもらうなど、着物通ならではの楽しみ方がありますが、そこまでは……、という方でも、裏地は趣味や好みで楽しみたいものです。
派手になってしまった小紋などを使う方もいますが、羽裏、肩裏としても面白いものがありますので、呉服屋さんとよく相談して取り寄せてもらうのも良いでしょう。
(近江屋)
7ページで、コートのおしゃれを楽しむならばポイントは四つとお伝えしました。中でも、衿の形は全体の印象を大きく左右します。
着物や帯と違って明確な装いのルールはありませんので、お召しになる方のセンスで決まるのですが、イラストの順番で右がややフォーマル感があり、左へ行くほどおしゃれ感が増すようです。
一番右の道行衿はふくよかな方や鳩胸の方には着姿が少し窮屈に見えてしまうことがあリます。また、コートはおはしょリもあリませんから、丈、スナップボタンや紐など微妙なところが着姿に影響します。信頼できる呉服屋さんにお願いしたいところです。着物衿や道中衿のほうがゆったリお召しになれて、道行衿よりも少しサイズの許容範囲は広くなります。