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特集

織の共演
織楽浅野の帯と
本場奄美大島紬

カジュアルな着物に金の糸、金の箔

大島紬などのおしゃれ着、カジュアル着物に金の糸を用いた帯や金箔などは「合わない」とされていますが、俗識にとらわれることなく、自由な発想で美しさの追求をすると、コーディネートの扉が一つ、開くような気がします。

帯:単衣夏なごや帯 幾何更紗
イタリアの壁紙のプリントをモチーフにしており、夏の長絹地の組織をベースにアレンジを加えています。控えめな金銀糸使いがクールで単衣から夏と幅広く楽しめます。

着物:本場奄美夏大島紬 桝屋儀兵衛
  • なごや帯 印度花更紗
    インドの染更紗を織で表現しています。線のもつニュアンスを大切にして、織物らしさも使いながら更紗の持つ楽しさを表現しています。

  • なごや帯 蔓花異文
    上と同じくイタリアの壁紙をモチーフにしており、綴地風をベースに唐草を織り上げ、くくりとして金糸を使用し、軽やかなアクセントを 加えています。

織楽浅野の夏帯

単衣、夏帯には経糸、緯糸共に生糸を使用し、涼感を表現して、長絹と呼ばれる三越紹をベースにささら目をイメージした地模様を入れ、変化を加えています。

帯:単衣夏袋帯 線描唐草
唐紙にも通じる木版で摺り上げられたイタリア風の 線描で描かれた唐草を軽やかに表現して織り上げて います。

着物:本場奄美夏大島紬 花車 山田賢三織物工場

モチーフを楽しむ究極のシンプル

  • なごや帯 麗花華文
    レースの丸紋です。ベネチアンレースの文様をモチーフに。地は墨濃淡に、レースのもつ繊細な表情を織で表現しています。中心を少し外してレース文様のお皿のようにデザインしています。

  • なごや帯 ツインアール
    ぜんまいのような柄です。1930年代、アールデコの時代、暖炉に彫られた彫刻の飾りをモチーフに。シンプルな文様ほど、全体のテクスチャが大切です。

  • なごや帯 クリムトの箱
    ぐるぐる渦の四角文様です。オーストリアを代表する画家、クリムトのぐるぐる渦巻を箱の中に取り入れました。彼は日本美術の影響を受けており、琳派の流水の影響が見て取れます。

  • なごや帯 シャイプール
    立ち木が3本の柄です。インドのキャリコミュージアムコレクションの更紗文様をモチーフに。紬糸と漆調の黒金糸を用い、少しざっくりとした風合いで楽しんでもらえるような織り上がりです。樹木は生命の象徴で日本での吉祥文様にあたります。



なごや帯 麗花文
なごや帯 麗花華文と同様にベネチアンレースの文様をモチーフにレースの持つ繊細な表情を織で表現しています。ボリュームではなく、奥行きを持つ緻密な織表現は、織楽浅野の最も得意とするところです。

着物:本場奄美大島紬 秋名バラ 前田紬工芸