Ruruto

特集

十一代目
岩井半四郎襲名
伝統芸能と着物

十一代目岩井半四郎プロデュース 人生の晴れの日を
寿ぐ悦び

着るひと/HIKARI

手描き京友禅振袖
松竹梅に桜


品の良いこっくりとした京紫に、ダイナミックに松竹梅を配した手描き京友禅。加飾には京都ならではの京縫、描疋田、箔を細部にまで丁寧にあしらった、最高峰の職人技が光る仕上がりで豪華で格調高い振袖に。人生で最も晴れやかなときを美しく彩ります。
帯は豪華な唐織で絢爛さを添えて。
着るひと/四位笙子

細雪吉祥笹竹文様


奥出雲で6世紀から作られている「たたら」の玉鋼を思わせる和鉄色。
深みのある品の良い色を濃淡に染め分け、撒糊加工で笹竹文様を描きました。笹にうっすらと白雪が舞い、雪持ち笹を思わせる気品のある色留袖です。
帯は唐織でありながら色糸を使わず、墨濃淡とあしらいの金銀のみで苔むす岩を織り描きました。

半四郎好み
四十五色彩

十一代目岩井半四郎がこだわり抜いて創り上げた四十五色の色無地です。
日本の侘び・寂びを感じさせてくれる奥深い色から、遥かなる憧憬シルクロードを思わせる澄んだ鮮やかな色まで、色彩の全てを尽くしました。
色生地は、
一、しぼ立ちのハッキリとした丹後ちりめんの綾涛。
二、三眠蚕の細いしなやかな糸で木漏文様を織り上げた紋意匠ちりめん。
三、西洋の王侯貴族が好んだ大胆な西洋更紗の文様を織り出した紋意匠ちりめん
の三種類を使っています。
遥かなる憧れの藍銅鉱を思わせる鮮やかな紺青色。松葉色に海松色を重ね、さらに奥行きを出した常磐なる緑。木々の実や樹皮を煮つめた朽葉木蘭色に鬱金の華やぎを加えた黄金色。
今回は四十五色の中から最もこだわった三色をそれぞれに相応しく三種類の白生地に染め上げました。

三眠蚕
通常の繭よりも、細くしなやかな絹糸を生み出す三眠蚕の糸で織り上げた生地は、艶やかで地紋の表情が際立ちます。

十一代目岩井半四郎プロデュース 春の陽差しを受けて軽快に

着るひと/HIKARI

京紫重ね
よろけ縞小紋


淡い藤紫の地色に京紫と二藍、藤袴色で優しいよろけ縞文様の小紋です。
描きの縞ならではの柔らかいかすれ具合によって、はんなりとした味わいに仕上がりました。
帯は素描き友禅の洋花文様で染に染というモダンな組み合わせとなりました。

更紗うつし牡丹唐草


琉球紅型 屋富祖幸子氏と十一代目岩井半四郎のコラボレーション。 紬地を使い、褐色と琉球藍だけで描いた動きある牡丹唐草文様のなごや帯です。
琉球王朝の頃、王族だけが切ることを許された高貴な衣装である紅型は、中近東やインド更紗文様の流れが多いようです。
紅型といえば赤・黄・緑のハッキリとした色調が主流ですが、この単色の中にターコイズとラピスラズリの貴石の輝きで描いた小花が生き生きとして、江戸の粋にも共通する洒脱な帯です。

十一代目岩井半四郎 小紋

十一代目が考案した半四郎小紋を復活させ、新しく十一代目が型をおこし色調を変え、斬新な小紋が出来上がりました。

上から
菊花花火重ね小紋
菊の花弁かと思いきや、実は菊花文様の花火が重なり合う様子を柄におこしました。
褐色に黄金色を合わせるというモダンな組み合わせです。
隅田川水面小紋
江戸の隅田川の水面を描いた細波の柄。 縞柄でありながら 粋になりすぎず洒落た味わいのある柄です。
絞り麻の葉小紋
墨濃淡はご存知麻の葉文様。この朝の文様は四代目岩井半四郎が舞台衣裳として考案した柄でそれが江戸の町で大流行しました。
少し縦長にして、点で描いた「絞り麻の葉」は永遠の和柄といえるでしょう。
扇つなぎ緑縞小紋
家紋の「三つ扇」から発した扇つなぎ緑縞。小さな開いたセンスを緑の糸でつないだ、小粋ながら品のある柄。
紫紺色に杜若色で柄を浮き上がらせています。杜若は岩井の流儀の花です。