特集
三代目松井青々師と十一代目岩井半四郎のコラボレーションによって生まれた着物です。青々独特の「ふぶき」という技法で巧みに四季折々の花を浮かび上がらせています。
花々が重なり合う遠近の美しさ、花芯や葉脈にまで「たたき」を入れた松井青々師の技法が見事です。青々好みより抑えた色調は、半四郎好みといえるでしょう。
咲き競う百花に力強さを感じます。
加賀友禅作家 松島由美氏と十一代目岩井半四郎のコラボレーション。
藤重ねを思わせる、紫の濃淡のグラデーションの中に、くっきりと褐色で山の稜線を描き、そこに添えられた金水引や野紺菊、蓼菫などの、朝露に濡れたかれんんあ高山の小さな花たち。加賀友禅の華やかさとは異なる色使いが半四郎好みといえます。
力強くのびやかな作風の松島由美氏ならではの作品です。