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気象を表現する語彙が大変豊かな日本語。 雨を表す言葉だけでも100を超えるとか。感性と美意識が豊かな日本人は、水、雲、霞、雪、月などの自然現象まで文様化しました。メインで描かれることは少ないながら、場面を区切ったり、風景の一部となったり、メインの文様を生かしたりします。また、動物、鳥、昆虫といった生き物もまた、歌に詠み文様として描きました。
想像上、物語上で生み出された東洋独特の動物が、仏教などと共に中国からもたらされました。理想をもとに、自由に描かれていることから吉祥性が高く、礼装で好まれるものから、趣味性の高いものまで多種多様な楽しみ方ができます。また、日本人独特の感性で描かれたものなど、表現に制限がないことから芸術性の高い作品も多く見られます。