Ruruto

木内昌子の着物はじめ 第一回

2018/03/01

着物はじめ

心はずませ、足どり軽く、春散歩

日に日に陽差しが力強くなって、次から次へ、地上や樹木を彩る春の花たち。春の花は優しいパステルカラー。
やがて新芽が芽生えて緑一色の新緑の季節を迎えます。精一杯に命を営む花たちに負けずに思い切って外に出てみました。

柔らかな陽差しの中で深呼吸

子どもの頃は男の子に間違えられるようなおてんばさんだったので、こんなに着物が好きになるなんて自分でも意外です。
お芝居やドラマで着る衣装にはとても力があって、その衣装を着ることで役に入れるというか、スイッチが自分の中で入る気がします。役作りに衣装は欠かせないと思っておりますが、ある意味で着物もそれに近い感覚を持っています。

 

着物を着ることで春の訪れをよりうれしく感じることができたり、足どりが軽くなったりするのは女性として生まれてきたからには、ぜひとも味わいたいすてきな感覚です。
伊勢木綿に袖を通すのは初めてです。衣装でお姫様の役を演じたときは豪華な衣装でうれしかったのですが、重量があったので毎日が体力勝負でした。でもこの着物は軽くて色も周囲の風景にとてもよくとけこみ、私自身にもとてもよくなじんで、布のほうからそっと寄り添ってきてくれているような不思議な感覚を持ちました。普段着物なら木綿。軽くて動きやすくて、布と一体感を味わえる自然な感覚がとても気に入りました。思わず走り出せそうな着心地の良さです。

着物:伊勢木綿(小川屋)
帯:名古屋帯(井登美株式会社)
小物:一式(井登美株式会社)
撮影協力/しょうざん

 

着るひと 女優 木内 昌子

1997年「第1回ザ・ジャパン・オーディション」の合格をきっかけに芸能界入り。翌年、V6のComingCenturyが主演を務めたTBS系「PU-PU-PU-」にてヒロイン役でデビュー。映画「踊る大捜査線」、「GTO」、テレビ朝日系「はみだし刑事情熱系」では柴田恭兵の娘役にてブレイク。2004年にはフジテレビ系「女医・優-青空クリニック-」にて初主演を務めた。NHK「葵徳川三代」、「てるてる家族」、TBS系「砂時計」、「水戸黄門」、「ラブレター」、フジテレビ系「HERO」、「ウエディングプランナー」、「美しい罠」、テレビ朝日系「着信アリ」など。2011年からは香川県の観光大使「うどん県副知事」としても活躍しており、2016年6月には「かがわ21世紀大賞」を受賞。近年ではその演技力を活かした朗読劇を精力的に上演しており、nanamiという名前で歌手活動も行っている。