特集
商品協力:スコープ・ココ 望幸
撮影:タカヤコーポレーション
取材写真:中根禎裕
着付け:羽尻千浩
ヘアメイク:添田麻莉
モデル:四位笙子、JKS専属ドリームエンジェル AYAME、小栗康太郎
ロケ地:唯一無二(スコープ・ココ町家ギャラリー)
伝統と未来が重なり合う瞬間が波紋となって広がっていくように
着物ファンの間に広まっています。
着心地の良さとファッション性、そしてオリジナリティーの高さ。
一度着たら虜になる明月蘆の着物と帯は、
オシャレな女性には欠かせないワードローブになりそうです。
京都西陣で、1889年創業の老舗帯メーカー「加納幸」。その四代目兄弟の次男である先代が「スコープ・ココ」を創業しました。
織屋ですから織に対するこだわりは生地へのこだわりに反映されています。終始一貫、着やすさ、着心地にはこだわって物づくりをしています。
先代の頃から世界にも目を向けていますので世界的に有名なミュージシャンが実際にここを訪れて着物を選び、購入してくれました。
上海万博でショーをさせてもらったときも世界中の人がものすごい熱量で声援を送ってくださり、熱心に写真を撮っていかれる。その姿を見て、世界中の民族衣装の中でも着物は特別だと感じました。
自分自身はロンドン留学で、日本の文化を良い意味で見直すきっかけになりました。文化に携わっている誇りっていうのでしょうか、外から見ると見え方がぜんぜん違ってくるんです。アパレル業界の経験も生かしながら、着物の枠組みとか、ルールに縛られることなくファッションとしてトータルコーディネートの提案をしたいと常に思っています。
X JAPANのYOSHIKIさんのブランドをやらせてもらったときは特に、スカル柄の着物とか、これまでなかった配色などで、「こんなの売れるの?」などと社員や職人たちから心配されたりもしたんですが、意外とそういうもののほうが売れたりして...。なので、どこまでチャレンジできるか? どこまで自分の殻を破っていけるか? そういう意味では、先代から貫いているコンセプトの「守破離」がまさに当てはまる精神だと思います。
しかし、そうしたアバンギャルドなテイストはスコープ・ココの作品の中で実は2割程度。 スコープ・ココの着物が、茶道家、着物上級者、呉服店関係者などに愛され、リピートしていただいているのは、伝統的なルールの中で着やすさ、着心地の良さ、コーディネートの楽しさにあると自負しています。
着物ファンの皆さんが「この色が好きだから」とか「この柄が好きなので」といった理由で、お洋服を選ぶように自信を持って自分のセンスで選んで、着ていただく機会がどんどん増えたら良いなと思っています。着付け教室でも、明月蘆の着物でお稽古をすると、軽くて着崩れしにくいので、上達が早いかもしれません。
儀式には、お守りいただきたい伝統的なルールや所作などがあり、守破離の守が大切ですが、儀式とは別に楽しんで着ていただけるものを作っていきたいと思っています。
1889年 加納嘉一郎が加納株式会社設立。
1984年 加納寛二(父)が(株)スコープ・ココを設立。
1986年 1987年にかけて『ヴォーグ パリ』に和装として初めて掲載される。
1989年 ニョーヨーク・メトロポリタン美術館の「日本館」オープンに際し作品を展示。
1999年 甲南大学入学。
2004年 ロンドンへ留学。
2006年 アパレル会社に就職、その経験を活かし着物業界へ。
2008年(株)スコープ・ココ入社。
2010年 上海万博着物ショーにて日本代表として創作・出展、過去最高の動員数を記録。
2011年 X JAPAN YOSHIKI氏と出会いASIA GIRLS EXPLOSIONにてYOSHIKIMONO発表。その後独特の感性で着物業界に新しい風を吹き込むクリエイティブディレクターに就任。
2015年 2016年 世界5大ファッションウィークの一つ東京ファッションウィークで「YOSHIKIMONO」にて大トリを務める。
2017年 DELVAUX、ASTON MARTINとコラボ。
2019年 Rakuten Fashion Week TOKYOにてオープニングを務める。
2019年 スコープ・ココ主宰。