特集
商品協力:近江屋株式会社、丹羽幸株式会社、株式会社小川屋、株式会社紀久屋、株式会社望幸
モデル撮影:丹生 司
商品撮影:タカヤコーポレーション
着付け:羽尻千浩
ヘアメイク:添田麻莉
モデル:日本きものシステム協同組合 専属モデル ドリームエンジェル AYANE MANAMI
ロケ地:京都東急ホテル
振袖は、未婚女性の最高の装い。
世界中どこへ行っても、
どんな豪華なドレスよりも
華やかで上品な装いとなり
敬意を込めた穏やかなまなざしが注がれます。
良いものを見たり、本物を身にまとったりすることで、
女性の品格は磨かれていきます。
日本人の美意識を感じさせてくれる
白生地、染め、縫い、絞り、箔など
熟練の職人たちの技が極まった本格派振袖で、
二十歳の門出と、この先訪れる
人生のさまざまなシーンが
美しく彩られますように。
京友禅は、貴族文化を背景にした、典雅なモチーフと加飾による華やかさが特徴で、上品な図案が長く受け継がれてきました。
一枚のきものに、同色の濃淡を合わせると数十もの色が挿されそれらの色と色が見事なまでに調和しています。さらに箔や縫いで金銀の加飾を施したり、疋田絞りと摺絞りを使い分けるなど技巧を自在に溶け込ませた、奥行きを感じさせる豪華なものが多く見られます。
明治時代には型友禅が開発されますが、今も、手描き友禅にこだわる工房が残っています。今回はそんな手描き友禅の振袖をご紹介。次ページの振袖も手描き京友禅です。
京友禅には、日本の美意識そのものともいえる、四季折々の美しさを表現した花鳥風月、そして吉祥文様を代表する瑞雲、自然現象を表現した水文、雷文などが多彩に表現されています。
また、有職文様に加え、源氏物語絵巻に象徴される、平安貴族の御所車や家具、几帳、貝桶、文箱、扇、楽器などの調度が好まれ、絢爛で、振袖にふさわしい憧れの文様が数多く描かれています。
京友禅と並び称される加賀友禅。加飾なく写実性の高い友禅のみで表現される、趣のある作品に魅せられるファンもたくさんいます。
加賀では室町時代の頃から「加賀御国染」と呼ばれる無地染めが盛んでした。これは梅の枝を煮出して作る染料で染める技法で、繰り返して染める回数によって薄茶色の「梅染」、赤茶色の「赤梅染」、焦げ茶色の「黒梅染」の三段階がありました。
江戸時代に入ると「憲法染」と呼ばれる黒染めが盛んになり、こっくりとした黒色が武士に好まれ、黒紋付、黒留袖へと発展していきます。武士の裃などに用いられた加賀小紋が生まれたのもこの頃です。
江戸時代後期になると、友禅染へつながる「色々染」と呼ばれる模様染めが生まれ、絵筆で直接手描きされていました。
元禄時代には、京都から加賀に移り住み、加賀藩御用達の紺屋棟取の「太郎田屋」のもとで下絵を描いて余生を過ごした宮崎友禅斎によって加賀友禅へと発展していきます。浅野川や犀川の友禅流しは今は観光用でしか見られなくなりましたが、かつては加賀友禅といえばこの友禅流しを思い浮かべる人も多かったことでしょう。