Ruruto

2024/12/13

いつどこでどんな着物を着るべき? 着物の種類とTPOで楽しむ着物コーディネート

着物初心者の方の中には、「着物って種類がたくさんあって、どれを選べばいいのかわからない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

今回は、着物の種類とシーン別での着物選びのポイントをお伝えします。

着物の種類

着物にも洋服と同じように、普段着と礼装着があります。

普段着

⚫︎小紋 柄の上下関係なく全体に柄が入っているものです。

 素材に関係なく絹でも普段着としての扱いになります。

 半幅帯、名古屋帯、洒落袋帯などを合わせて楽しむことが出来ます。

普段着

⚫︎無地 一言で無地と言っても色々あります。

 普段着で楽しむ無地は紬地や染物でも紋のないものになります。

 小紋同様、半幅帯、名古屋帯、洒落袋帯で楽しむことができます。

無地

礼装着

⚫︎付け下げ

 訪問着ほど柄が多くなく、ちょっとだけ礼装感を出したい時、主役でなく控えのような立場、

 お茶席などにとてもいいアイテムです。

 格のある名古屋帯、袋帯を合わせます。

礼装着

⚫︎訪問着

 縫い目で柄がつながっており、絵画のような着物です。

 ご自身が主役の時、ご家族のお祝いに、華やかなシーンで着用します。

 袋帯を合わせます。

訪問着

⚫︎色無地

 染物の無地に紋を入れることで、礼装用と格がアップします。

 縫紋より染め抜き紋の方が格が高いと言われておりますが、染め抜き紋だと着用シーンの幅が狭くなるた   

 め、縫紋を入れてたのしまれる方が多いです。

 格のある名古屋帯、袋帯を合わせます。

色無地

⚫︎色留袖

 黒以外で腰から上に柄がなく、江戸褄模様といって縫い目で柄がぐるっとつながった着物です。

 染め抜きの紋を三つ、もしくは一つ紋を入れ、比翼をつけてお仕立てします。

 袋帯を合わせます。

色留袖

⚫︎黒留袖

 色留袖と同じ、腰から上に柄がなく、縫い目で柄がつながった着物です。

 染め抜きの紋を五つ入れ、比翼をつけてお仕立てします。

 既婚者の第一礼装になります。

 袋帯を合わせます。

黒留袖

⚫︎お振袖

 袖が長く、ミスの第一礼装です。

 袋帯を合わせて帯結びも帯周りも華やかにします。

お振袖

シーン別着物の選び方

⚫︎お友達とのランチ会や美術館、コンサート

 小紋、無地、付け下げがおすすめです。

 洋服で言えば、ワンピースのような感覚で楽しめるものがいいでしょう。

振袖で、お友達とのランチ会や美術館、コンサート

⚫︎お茶席

 お茶席の趣旨や嗜好、立場によっても違いますが、付け下げや紋の入った無地がおすすめです。

 流派によってはお初釜は色留袖でというところもあるようです。

振袖で、お茶席

⚫︎結婚式

 参列する方か、お迎えする方か立場によって装いが違ってきます。

 主役である新郎新婦を立て、場にふさわしい着物を選びましょう。

 

 新郎新婦の両親 黒紋付き、黒留袖

     の親戚 色紋付、色留袖、訪問着、付け下げ、お振袖

     の友人 振袖、訪問着、付け下げ、お振袖

振袖で、結婚式に参列

⚫︎お宮参り、七五三

 お宮参りは住んでいる地域の神社に赤ちゃんが無事産まれたことを報告し、これからの成長を願うもの。

 七五三もこれまでとこれからの子供の成長に感謝、祈願する儀式なので礼装がふさわしいです。

 訪問着、付け下げ、紋付きの色無地がおすすめです。

振袖で、お宮参り、七五三

⚫︎入学式、入園式

 お世話になる(なった)学校や先生方に敬意を払う意味で、礼装でおでかけされることをおすすめします。

 訪問着、付け下げ、色無地がおすすめです。

 卒業式と入学式は日程も近いため、同じお着物を選ばれる方もいらっしゃいます。

 その場合、帯を変えたり、小物の色を変えたりして着用されると雰囲気もかわって新鮮に感じます。

 また複数の中から選択する場合は、卒業式を厳かに入学式を華やなイメージで選ばれるといいでしょう。

振袖で、入学式、入園式

⚫︎パーティー、祝賀会

 趣旨によって着るものを選びます。

 着物好きが着物を着て楽しむ会などは、ドレスコードがない限り、決まりがなくご自分の着たいコーデ

 でおでかけしてください。

 紬でも小紋でも。色半衿や色足袋などでカジュアルダウンしても大丈夫です。

振袖で、パーティー

 祝賀会

 会の目的や雰囲気を尊重し、参加者として主催者への礼節を示すことが第一です。

 主賓側 色留袖、訪問着ならば、招待される側は訪問着、付け下げなど、一歩引いてお祝いの気持ちを

 表すのがいいでしょう。

振袖で、祝賀会

まとめ

普段着やおでかけ着=自分の好きなようにコーディネートを楽しんで良いということ。

礼装着=趣旨に合わせて礼節をわきまえ、着るものを選ぶこと。

わからないという方は、どんな思いで着物を着ることを選ぶのか?を考えてみたらいいかもしれません。

好きだから。お祝いだから。気持ちが引き締まるから。非日常を体験したいから。

答えはそれぞれだと思いますが、大事なことは相手があることなのか?そうでないのか?ということと

そこに至った背景や思い。

それを基準に着物を選んだらいいと思います。

きものは、語らずともその気持ちを表現するという上での最適な衣装。

着物を着ることは、日本の伝統文化に触れることにつながります。

柄の意味を知ることで、身に纏うとき、心にゆとりが生まれます。

技法を知ることで、先人たちが培ってきた技術に感動、着物を大切にする気持ちが生まれます。

着た時の立ち居振る舞いを知ることで、美しい動きに出会えます。

また

コーディネートや着姿(衿の抜き加減や帯位置)では自分らしさを表現することもできます。

知れば、知るほど奥深く、楽しくなってきます。

ぜひ、色々な着物を着て、着物ライフを満喫してください。

着物を知る一歩として着付け教室に通うのもおすすめです♪

ブログ一覧へ戻る